ましゅーましまし

LARPとフォントとTRPGと日本語配列とマダミスとキーボードと(電子ペーパー)ディスプレイと自由の話

機動戦士ガンダムはベクデルテストをクリアしているか (2)

間が空きましたが、第19話まで見たので、途中報告。

まず、第6話〜第12話にはベクデルテストをクリアするシーンはありません。

第13話 「再会、母よ…」

第13話には、セイラとミライが浜辺で水着を着て寝そべり、会話するシーンがあります。

セイラ「太陽の光が一箇所から来るってわざとらしいわね」
ミライ「でも、これが自然というものなのね」
セイラ「そうね。宇宙の広がりというのはこういうことを言うのよね」

しかし、すぐカイがアムロに関する話題で会話に割り込み、カイが去った後の話題はアムロのことなってしまうので、ベクデルテストをクリアするのはここまでです。

第14話、第15話には、ベクデルテストをクリアするシーンはありません。

第16話 「セイラ出撃」

第16話はタイトルにセイラの名が出ているくらいなので、セイラのセリフが多く、女性との会話も3回あります。

まずは、連邦軍と落ち合えない状況についてのデッキでの対策会議のシーン。

セイラ「受信回路は開きっぱなしだけど」
ミライ「無線はありえないでしょう。このあたり、どちらかというとジオンの勢力圏内だし」

これは、男性も混じった会議ではありますが、二人だけが写った絵で会話がされているので、女性同士の会話にカウントしたいと思います。

そして、セイラが勝手な出撃から帰還したシーン。

ミライ「ともかく、他の人の示しもあります。三日間の独房入り。いいわね」
セイラ「かまいません」

そして、セイラが独房に入ったときのフラウ・ボゥとの会話もあります。

フラウ「用があったら、いつでも呼んでください」
セイラ「ありがとう。フラウ・ボゥ

以上です。

以降、第17話から第19話には、ベクデルテストをクリアするシーンはありません。

機動戦士ガンダムはベクデルテストをクリアしているか

  1. ふたり以上の名前のついた女性が登場するか 
  2. 女性同士が直接会話をするか 
  3. その会話の内容が男性以外のことであるか

バカバカしいことに、日本のアニメはほとんどこれをクリアしている。
http://d.hatena.ne.jp/KoshianX/20140617/1403019121

KoshianXさんの議論は面白いのですが、「ベクデルテスト」がクリアされているかについて、具体的な会話シーンに基づく検証がありません。

ベクデルテストの面白さは、「こんなの当然クリアできるだろ」と思っても、具体的に見ると意外とクリアしない作品が多い、ということにあるのではないかと思いますので、KoshinanX氏さんも挙げている「機動戦士ガンダム」がクリアできているか確認してみました。

検証対象範囲

ベクデルテストは本来は劇場映画を対象としたテストなので、比較対象の作品の尺の長さも映画1本程度とすべきでしょう。

具体的な方法として、「テレビアニメシリーズの第5話まで」を対象とする方法と「劇場版1作目」を対象とする方法を考えましたが、自分はたまたま機動戦士ガンダムが見たことがなく、総集編を先に見るのはもったいないと感じたので、テレビアニメシリーズの「第5話まで」を見ながら検証することにしました*1

結論

結論としては、機動戦士ガンダムは第5話まででベクデルテストをクリアしています。下記の二つのシーンがあるからです。

一つ目は、第2話「ガンダム破壊命令」の、セイラとフラウ・ボゥとの間の会話です。

セイラ「そこの女の方!包帯くらいなら巻けるわね。手伝っていただきたいわ」
フラウ「ええっ」
【フラウから子ども達への発言が間に挟まる】
セイラ「あちらを」
フラウ「はいっ」

二つ目は、第3話「敵の補給艦を叩け」の、セイラとミライとの間の会話です。

セイラ「代わりましょう。計器を見ているだけでいいんでしょ?」
ミライ「すいません。着陸のときまでお願い」
セイラ「ええ」

常に集中して見ていた訳では無いので、見逃しがあるかもしれませんが、私が見た限り、この2つだけでした*2

名前のついた主要女性キャラが複数出ており、ほとんど恋愛要素が登場していないのに、2つの短い会話しかベクデルテストをクリアするシーンがない、ということは、ベクデルテストの視点が、言われないと気付かない、なかなか鋭い着眼点であるこということを示しているように思います。

なお、今回はじめて機動戦士ガンダムを見た訳ですが、非常に面白かったので、当面続けて見てみるつもりです。

*1:検証対象映像はバンダイチャンネルのものにしました(http://www.b-ch.com/ttl/index.php?ttl_c=929

*2:KoshianXさんの記事へのブコメでは、ベクデルテストの逆バージョンも同時に検証した方がいいのではないか、という趣旨の指摘もありましたが、そういう「逆ベクデルテスト」については、全5話で余裕でクリアしていました。

ディスプレイは机に直置きしよう

大きいディスプレイが買いやすくなった

最近は大きなディスプレイもそれなりに安い値段で買えるようになりました。

ディスプレイのスタンドも、縦回転(ピボット)できるものが増えており、縦配置でディスプレイを使うのも簡単になりました*1

しかし、大きなディスプレイについてくる高機能なスタンドは、それだけ、大きく、重く、机を専有する面積も大きいのです。せっかくメーカーがディスプレイの薄型化を競っても、スタンドが大きいのではその意味が半減します。

大きなディスプレイは机に置こう

机においてあるディスプレイのスタンドが邪魔で気になる場合や、スペースが心配で大きなディスプレイを購入することを迷っている人は、いっそスタンドを外して直置きしてしまいましょう。机がずっと広く使えるようになります。

実例1:大きめの机に27インチのディスプレイ

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家での作業用のディスプレイは写真のように、壁に立てかけるようにして、机に直置きしています。

スタンドがないと、不安定になるのではないかと感じるかもしれません。しかし、直置きし始めてから半年近く経っていますが、非常に安定していて、ずり落ちてくることもありません*2

実例2:小さな机と23インチディスプレイ

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この机は、パソコンを置くには狭すぎると思っていたのですが、余っていた23インチディスプレイを直置きすることで、なかなかかわいいパソコン机になりました。コードの数をなるべく減らしてほしいという要望があったので、スピーカーはディスプレイ内蔵のものですませています。

このディスプレイは背後の電源ケーブルや横においてあるMac MiniとつながっているHDMIケーブルが支えになってはいるのですが、ディスプレイのバランスが悪いのか、机に幕板が無いせいか、気づくと少しずり落ちている場合があります。キーボードやパームレス、置物でサポートしている他、気づいたら手で直すようにしてます。

実例3:職場の机でマルチディスプレイ。

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職場にも27インチのディスプレイを導入し、元々あった19インチディスプレイと一緒にブースの机に直置きしています。スタンドが2つも減ることによって、利用できる机の面積がだいぶ増えました。

それぞれ、電源ケーブルとDVI-D/VGAケーブルが背後から机の下へと通り、電源タップやデスクトップパソコンと繋がっているので、非常に安定しています。

ディスプレイ直置きの効用

直置きすることにより、ディスプレイが机の面積をほとんど占有しないようになり、机が広く使えるようになります。

その分、スタンドが邪魔でディスプレイが置けなかった机が使えるようになったり(実例2)、より大きなディスプレイが置けるようになったりします。

費用もかからないですし、最近のディスプレイはスタンドの取り外しや再度の取り付けも簡単なので、すぐに試せます。是非一度、試してみてて、机の面積がどれだけ増えるか見てみるのはどうでしょうか。

ディスプレイ直置きの条件

ディスプレイの条件

ディスプレイからスタンドが外せる必要があります。いまどきのディスプレイはほとんど外せるようになっているはずですが、念のため、「VESA規格」に準拠しているかを確認しておくと良いでしょう。「VESA規格」に準拠していれば、スタンドを確実に外すことができますし、直置きが気に入らない場合でも、ディスプレイアームや壁掛け器具の使用を検討する余地が出てきます。

ディスプレイは、ある程度の厚みがあったほうが安定しそうです。iMacApple Cinema Displayのような、ディスプレイの端が薄くなっているデザインのものは、直置きには向かなそうです。

ディスプレイは机に垂直に置かれることになり、また画面の中央が目の高さよりも低くなりがちですから、視線の方向がディスプレイに対してやや斜めになります。TN液晶は縦方向の視野角が狭いので、縦方向の視野角が広いIPS液晶のほうがいいでしょう。

設置場所と机の条件

机が壁に向けて設置されていて、ディスプレイを壁に立てかけることができる状態になっている必要があります。壁ではなく、パーティションでも大丈夫ですが、自分の知らないところでパーティションが動かされる可能性がないかは、検討する必要があります。

また、机は幕板のあるものの方が、電源ケーブルや接続ケーブルを使った固定が安定しやすくなるように思います*3

ディスプレイ直置きのデメリット

ディスプレイアームを使用した場合ほど、置き方に柔軟性はありません。特に縦置きはバランスが悪くなりますし、ケーブルが支えにならないので、直置きとは合わないでしょう。

また、ディスプライの位置が目の高さよりも下になり、小さなディスプレイほどこれが気になります。

メーカーが想定している使い方か分からないので、ディスプレイが落ちて壊れても、メーカーの保証外となる可能性があります。私は、壊れた場合は買い替える他ないだろうと判断した上で、買い直しの経済的デメリットよりも机が広く使える方が重要だと考えて、直置きを行っています。

*1:しかし、普通の机の上で大型のディスプレイを縦配置にしても、上の方に首を向けるのに疲れてしまいそうです。デザインなどの専門業務ではない、事務作業的な使用法では、縦置きできるのはせいぜい23インチくらいが上限ではないでしょうか。

*2:ディスプレイ用の電源ケーブルと、机の下に置かれたゲーム機とつなげたHDMIケーブルが背後で繋がっているのも支えになっているかもしれません。なお、このディスプレイにはデスクトップPCを繋いでおらず、ノートパソコンやタブレットPCを繋いで使っています。

*3:上記の3つの実例のうち、幕板のない実例2だけが、ディスプレイがずり落ちてくる傾向があります。