ましゅーましまし

LARPとフォントとTRPGと日本語配列とマダミスとキーボードと(電子ペーパー)ディスプレイと自由の話

ましゅーの作品まとめ

ましゅーが作ったり関わったりした主な作品の情報をまとめました。いわゆるポートフォリオです。(適宜更新予定)

マーダーミステリーゲーム

同胞による陪審

8人の参加者が殺人事件の容疑者としてお互いを疑いをかけ合いながら、参加者の中にいる犯人を見出していくクローズド型のマーダーミステリーゲーム「同胞による陪審」を制作しました。2022年5月までに16回開催されています。
semialt.hatenablog.com

参加した人がゲームの内容を振り返ったり、まだ参加していない人が犯人当てを楽しみながら進行役(GM)をやりたいかどうかを検討できる「GM体験ブック兼まとめて振り返りブック」をBOOTHで販売しています。(実際にGMをやるための「GMしようキット」の提供も準備中です)
booth.pm

ライブアクションRPG(LARP)

ライブアクションRPG(LARP)というのは、身体感覚を活かして、ゲームの提供者が設定した状況設定における、自分でない人物の行動を選択し、演じる遊びです。用語の意味について説明する記事を書きました。

銀行強盗vsインディアンノッツ銀行(銀行強盗LARP)

新米銀行強盗、行員、銀行の一般客などの役柄が割り振られた参加者が、1920年代テキサス州地方銀行に見立てられた会場内を実際に歩き回りながら探索、交渉、技能判定や戦闘などを行いゲームを進めていくクライムアクションスリラー「銀行強盗vsインディアンノッツ銀行」について、その執筆を主に担当しました。

体験型イベント提供団体:マスカレイドにより、2021年12月までに6回開催されています。
twipla.jp

イクタビの塔

新たに発見されたダンジョンの中で消息を経った考古学者を追う、シナリオクリア型のファンタジーLARPシナリオ「イクタビの塔」を書きました。冒険者として依頼を受けてダンジョンを探索したり技能や魔法を使ったりモンスターと戦ったりといったファンタジーLARPとしての定番要素が楽しめるシナリオです。

埼玉県のLARPサークル「レイムーン」で、2021年7月までに4回開催されています。

LARPシナリオ大全

日本でこれまで公開され、または遊ばれているLARPのシナリオをとにかくたくさん集めてまとめて紹介する冊子を作りました。全国のLARPerによる紹介文を101本集めて一冊にまとめています。

オンデマンド版を通販している他、BOOTHでもPDF版を販売しています。

booth.pm

日本語入力

キーボードで日本語文を入力するために広く使われるローマ字入力に代わる入力方法をいくつか作って公開しています。

かわせみ配列

50音表の行(かさたなはまら、その濁音と半濁音)を示すキーを左手で、段(あいうえおやゆよ)を示すキーを右手で同時に押すことによってかな文字を入力する「かわせみ配列」を公開しています。キー入れ替えソフトであるDvorakJ用の設定ファイルを公開している他、キーボード配列エミュレーションソフトウェア紅皿漢直WSにも実装されています。

50音表を学んでいれば文字とキーボードのキーの対応を簡単に頭の中におさめることができ、すぐに配列表もキーホード上の文字も見ずに打つことができるようになります。

動作数、打鍵数、指の移動量といった指標を見ると、ローマ字入力はもちろん親指シフトNicola)配列やJISかな配列と比べてても、十分にすぐれた数値を示しており、その覚えやすさと合わせると2022年8月時点で最も優れた日本語入力配列の一つといえるでしょう。
github.com

こまどり配列

キーボード中段(ホームポジション列)だけで日本語が入力ができ、拗音、促音、二重母音、撥音拡張機能漢字直接入力を有する行段系日本語配列「こまどり配列」も公開しています。かわせみ配列との一番の違いは文字キーの同時打ちをしないことです。かわせみ配列ほどの効率はありませんが、少ない手の動きで多様な文字が打てる独特の技巧的な打ち味があります。
github.com

LARPに定義はないが、ここに語釈がある

LARPの語釈

LARP(らーぷ)

Live action role-playing gameの略称。ライブアクションRPGとも。身体感覚を活かして、LARPの提供者が設定した状況設定における、自分でない人物の行動を選択し、演じる遊び。教育目的で提供される場合などではgameの語を使わず、Live action role-playingの略称として紹介される場合もある。*1

ストーリーLARP

主催側が一定のシナリオを準備し、参加者がある程度詳細な設定やゲーム的なデータの定められたキャラクターを与えられたり自分で作ったりした上で、物語の中の登場人物としての立場に立った行動の選択とその結果を楽しむLARP。

群像劇LARP

ストーリーLARPのうち、参加者が一定の会場の中を自由に歩き回り、お互いに自由に交渉したり敵対したりして物語を作っていくことに主眼としたもの。キャラクターの設定や能力は物語を作りやすいように準備されたものが主催者から配布されることが多い。群像劇型LARPとも。*2

シナリオクリア型LARP

ストーリーLARPのうち、主催者が準備した障害を順番に乗り越えながら、シナリオに設定された目的を達成していくことを主眼としたもの。キャラクターの設定や能力は参加者が一定のルールに従って選択できることが多い。参加者がチームとして行動したりすることや、室内で行なわれる場合でも会場の場面転換により多くの場所を(ゲーム内で)訪れることができるようにすることが多い。*3

LARP武器

近接武器を使ったチャンバラ風の打ち合いでキャラクター間の戦闘を処理するルールを採用したLARPで使うため、剣や斧などを模して人にあたっても怪我させないよう比較的柔らかめの素材で作られた模造武器。手で持って振ることを想定したLARP武器にはグラスファイバーなどの硬めの芯材(コア)があり、他人のLARP武器による攻撃を受け流したりできるように作られている。投擲用は芯材なしで作られる。特定のLARPでLARP武器として使用することが許される基準は主催者によって異なっており、ゲーム前に主催者による利用可否のチェックが行なわれることも多い。*4

コンバットLARP

ストーリーLARPの一部で採用される、LARP武器を使ったチャンバラ風の戦闘を抜き出してそれを主題として遊ぶLARP。サバゲーフィールドなど大規模で遊ばれることがあるのが特徴。キャラクターを演じる要素がどれだけ含まれるかは、主催者によって異なる。*5

Web LARP

主催側が世界設定をした上で多数の参加者を募り、参加者がその世界に登場するキャラクターの設定を自ら決めて、主にインターネット上でテキストによってやりとりすることでキャラクター同士の交流や世界で起きる出来事への対応を楽しんでいく遊び。大規模なりきりチャットの一種ともいえる。*6

なぜ定義ではなく語釈なのか

LARPの定義については、国内だけでもいくつかの定義がLARP団体や個人によって提示されており、また特定の一つのLARPではなく複数の種類を遊んでいるいわゆるLARPer(らーぱー)と呼ばれる人達の間ではLARPとはどういうものなのかについて、おおむね同じような認識が共有されているように思われます。

しかし、LARPの定義を「『LARPであるものはすべて含む』と同時に『LARPでないものは一つも含まない』」ようにきれいに定義できた例はありませんし、今後も期待できません。また、実態として何がLARPと呼ばれているかを差し置いて「今後はこの定義の沿ったものだけをLARPと呼ぼう」といえるだけの求心力を持った定義も、そういった定義を押し進めようとする動きもありません。

しかし、多くの人が「LARPのシンプルな説明」として参照し、LARPというのがどういう遊びであり、どういう広がりをもっているのかについて端的に説明をする文章は必要です。その際に学術的な議論に耐えるほどの厳密な定義は必要ありません。言葉の意味がだいたい分かり、実際にどういうゲームがLARPと呼ばれて遊ばれているのかの実例が分かれば十分です。

そういう説明を指す言葉としては辞書で言葉の意味を説明するときに使う「語釈」の方が、厳密さを感じさせる「定義」よりも適切だろうと考え、辞書風にまとめてみました。文責はすべて私、ましゅーにあります。「LARPって何?」と聞かれたときに「この記事の前半の『LARPの語釈』というところを読むとだいたい分かるよ」といえる記事になっていれば幸いです。その後に、「自分が好きなのは○○LARP」とか「自分がやっているのはここに挙がっている例とはちょっと違って××な感じのLARP」と繋げてくれると嬉しいです。*7

注意して欲しいのは、ここで「○○LARP」という用語を説明したり、語釈で「××なLARP」と書いたからといって「○○LARP」として遊ばれている遊びがこのページの頭の「LARP」の語釈に書かれたいくつもの要素を全て備えているという意味や、ましゅーがLARPと認めているといった意味はないということです。私が書いた語釈に「この説明に沿うものはLARPだ」「この説明から外れるものはLARPではない」というような意味も力もありません。

また、ここに挙げていない「○○LARP」といった遊びや分類もいくつもあります。「手紙LARP」「ジャーナリングLARP」「交流型LARP」といった用語の説明を設けなかったのは私がこれらの用語の語釈を書く自信がなかったからです。

LARPという用語を広く捉えるとTRPGやマーダーミステリーゲームも含むことができてしまいますが*8、これらのゲームは通常「TRPG/マーダーミステリーであってLARPではない」と理解されます。そういった使い分けやジャンルの境界論についてはLARPだけをいくら丁寧に説明しても明らかになりませんのでこの記事でTRPGやマダミスとLARPとの差異を説明することは諦めました。そういう使い分けを説明するには、また別の記事が必要になるでしょう。

脚注で示した実例の説明の誤りの指摘や、この語釈はこう変えた方がいいのではといった提案については、ここのコメント欄でも、TwitterのDMでもいいので、個別にご連絡ください。

*1:"Live action role-playing game"の略称なのに、Gが含まれていないことを疑問に思う人もいるかもしれませんが、LARPというのは海外から来た用語で、昔からこう略されています。そういうものだと理解して諦めてください。おそらく、"らーぷぐ"だと発音しにくいとかそんな理由です。LARPを"Live action role-playing"の略称と呼ぶのは間違いではありませんが、"Live action role-playing game"をLARPGと略することはしません。

*2:マスカレイドのカギオクや砦、アビソミニアの遺産相続LARP、木場氏が開発中の2187年 宇宙の旅 ─21人ぐらいいる!─などが、群像劇LARPの例です。

*3:レイムーンLARPで遊ばれたりCLOSSが提供したりするゲームのうち、エピック・オブ・プレアデスやメメント・モリパトリア・ソーリスといったルールを使ったゲームの多くはシナリオクリア型LARPといえます。他にもダンジョンダイバーや唯一国内で商業的に発売されたLARPルールであるソードワールド2.0 LARPもシナリオクリア型指向が強いと分類していいでしょう。

*4:日本国内ではLARP Shop JapanLARP Gearで買うことができます。

*5:ヴァルホルが提供する「ゆるLARP」が、コンバットLARPの典型例です。

*6:「シェルター」や、終局世界物語、イクサ魔法学院などが典型的なWeb LARPの例です。終局世界物語ではWebと会場を借りての実プレイを組み合わせる試みが行なわれました。

*7:また、もしこのページを読んでLARPを遊んでみたいという人がいたら、LARPを遊んでみたいならここに行け[関東編]が参考になるかもしれません。

*8:例えば、マダミスと群像劇LARPがいかに近いかについてマダミスとLARPの距離という記事を書いています。

マーダーミステリーゲーム:同胞による陪審

一代で資産を築き上げた投資家のアーサー・グリーブズ氏は、モンゴル旅行に出発します。

グリーブズ氏の家族や友人で構成された旅行団の一行はロンドンの喧騒を離れ、
遊牧民のビャン族に同行しながら、雄大なモンゴルの大地を楽しんでいました。

しかし、ある宿泊地に泊まった翌日の夕方、一行を悲劇が襲います。
アーサー・グリーブズ氏が小屋で胸を撃たれて死んでいるのが発見されたのです。
衝撃を受け戸惑い、おののく一行は一棟のゲルに集められます。

同胞による陪審
©6号の2

現地の判事であるメデフグイ氏は、
旅行団の一行に当日の行動を振り返り、アーサーグリーブズ氏殺害の犯人を見出すことを求めます。
状況的にビャン族の犯行はありえません。犯人はあなたたちの中にいるのです。

同胞による陪審にようこそ

「同胞による陪審」は、ましゅー作のマーダーミステリーゲームです。

マーダーミステリーゲームは、各プレイヤーに殺人事件の容疑者の役が割り当てられ、お互いに推理したり、疑われたり、問い詰めたり、言い逃れしたりなど、議論をしながら容疑者の中に隠れている犯人を捜していく、そして犯人の場合は逃げ切ることを楽しむ遊びです。

「同胞による陪審」はその中でも、いわゆるクローズド型に分類される作品です。参加者全員が同じテーブルで議論しながら推理を進めていく、各々が演じるキャラクターについての情報が各参加者に各アクトごとに徐々に開示される、といった特徴があります。*1

参加者には、事前アンケートの結果に基づいて容疑者を配役し、その設定(主にモンゴル旅行に参加する前の部分)を事前に配布します。シナリオの進行に合わせて「アクト1」から「アクト3」用の情報が各参加者に示され、それに基づいて犯人捜しの議論を一つのテーブル*2で進めます。

参加者に示される情報には、質問されたら正直に答えないといけない情報、答えなくてもいいが嘘をついてはいけない情報、嘘をついてもいい情報などが区別して記載されています。また、アクトが進むにつれて自分自身に関して予想外の情報が出ることもありえます。このことによって「実は自分が犯行時間の近くでこんなことをしていた」とか「実は自分が犯人だった」ということが途中から分かる場合もありえる仕様になっていることにご留意ください。

各容疑者が3つのアクトを通じて話し合いによってお互いが知っている情報を聞き出しながら犯人を捜し出すゲームですが、その際なるべく自分が演じる容疑者の立場に立って、容疑者として話すことが求められます。その結果として、参加者が「自分は推理小説やミステリドラマの世界の中にいた」と感じて楽しむこともまた、ゲームの目標です。

2022年5月6日時点でテストプレイ含めて16回開催されています。2022年8月16日(火)にも開催する予定で、参加者を募集中です。

貸切開催の相談に応じることもできますので、興味のある方はましゅーのツイッターアカウント宛てにDMをお送りください。

これまで、ましゅーだけが同胞による陪審を開催していますが、他の人も開催できるように資料を整える作業をしています。その販売に先行して「はじめてGM体験ブック兼まとめて振り返りブック」をBOOTHで販売しています。

mashuu.booth.pm

同胞による陪審:データ

舞台
1920年代のモンゴル
形式
クローズド型(3アクト)
プレイ人数
8人
役柄の男女比
被害者の妻を除く7人は男女選択可能
プレイ想定時間
3時間程度。(オンラインの場合は4時間半程度)

被害者

  • 投資家:アーサー・グリーブズ(46)

容疑者

  • 被害者の妻:マージェリー・グリーブズ(33)
  • 被害者の継子(マージェリーの連れ子):デイビッド(デイビー)・グリーブズ(16)
  • 被害者のビジネスパートナー【実業家】:トビー・クリスチャン(44)
  • マージェリーの父(母)【靴屋】:エドガー(エドナ)・バード(61)
  • 被害者とトビーの友人【孤児院の院長】:カルロ(カーラ)・オコナー(40)
  • 被害者の狩り仲間【銀行家】:ローレンス(ローラ)・ハンター(28)
  • 被害者の友人【医師】:サイモン(シモーン)・ウッド(30)
  • 被害者夫妻の友人【地主】:ラルフ(ラルフィー)・キングズリー(33)

テストプレイヤーの感想

*1:いわゆるオープン型の作品にみられる、ポイントを使って情報カードをめくっていく調査パートや、参加者の一部だけで議論する「密談」、犯人当てや個人目標の達成によって点数が与えられて他の参加者と比べられる「ポイント制」はありません。

*2:オンラインの場合は一つのボイスチャット